日本留学から日本就職、永住権取得に至るまで、外国人材の日本語を支援する日本語のタネです。
現在、登録日本語教員の資格を取得し、手続き中です。日本の大学での教育経験は35年以上に及び、大学の中にいる限りは、そのような資格は必要とされていません。けれども、長年、大学における日本語指導に携わってきて、大学の教育からこぼれ落ちる(すり抜ける?)場合も多いことを見てきました。大学生活の日本語、就職活動時期の日本語について、課題を感じ、事業を立ち上げることとなり、資格を取得しようと思い立った次第です。
これまで日本語教育界では、教師の質や教育機関の指導レベルが問われる機会は全くありませんでした。世間一般では、日本人なら日本語が喋れるだろう、日本人なら外国人に日本語が教えられるだろう、と考える傾向が依然としてあります。その結果、十分な背景や指導力を持たない日本語教師が多い現状が放置されてきました。けれども、昨今、日本における外国人材の増加に伴い、日本語教育の重要性が高まっていることを背景に、ついに「質」が問われることとなったわけです。現在、登録日本語教員の資格を持つ教師はまだ少ないのが現状です。この資格は、弁護士のような業務独占資格ではありませんから、今後も、誰もが日本語教師を名乗ることは可能です。それでも、国家資格を取得することの意味を考えたいものです。(大学は研究職という側面があるため、この限りではありません。)新たに導入された「登録日本語教員」の資格制度により、日本語教師の専門性を明確にし、教育の質を底上げするために、大きな一歩となることが期待されます。
これからの日本語教育に求められることは、単なる受験屋として存在するのではなく、単に大学の単位を取らせるための存在でもなく、学習者一人ひとりが日本社会で自立した存在として生きていくための支援です。言語習得を超え、日本社会で自立し、活躍できる人材を育てるために、授業を提供するだけの一時的な指導者としてではなく、学習者一人ひとりの人生に寄り添う存在であり続けたいと考えています。
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